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岡本太郎作「自分の中に毒をもて」を読んで

 

自分の中に毒を持て<新装版> (青春文庫)

自分の中に毒を持て<新装版> (青春文庫)

  • 作者:岡本 太郎
  • 発売日: 2017/12/09
  • メディア: 文庫
 

 

コロナで外出自粛中に読んだこの本

 

この本を読む前は岡本太郎の存在など知らなかったけど、日本の常識に疑問を持ち自分が正しいと思った人生を歩む岡本太郎の人生観に惚れました(笑)

 

まず、本を開いてすぐ

 

命を賭けて運命と対決するのだ。その時、切実にぶつかるのは己自身だ。己が最大の味方であり、また敵なのである。』

 

といきなり岡本太郎の熱い人柄が分かるような言葉がこの本の始まり

 

次にこのような文章が飛び込んできた

 

人々は運命に対して惰性的であることに安心している。これは昔からの慣習であるようだ。無難な道を取り、みんなと同じような動作をすること、つまり世間知に従って、この世の中に抵抗なく生きながらえていくことが、あたかも美徳であるように思われているのだ。徳川300年、封建時代の時だろうか。僕はこれを「村人根性」と言っているが、新年を持って、人とは違った言動をし、あえて筋を通すような生き方は、その人にとって単に危険というよりも、まるで悪徳であり、また他に対して不作法なものを突きつけるとみなされる。これは今でも一般的な感情だ。僕はいつもあたりを見渡して、その煮え切らない惰性的な人々の生き方に憤りを感じている。』

 

この文章を読んで日本にはあまりにも周りに合わせようとする人が多いのではないかと思った

 

自分の個性を打ち消して自分が周りと合わせるようになることが美徳であるように生きている大学の後輩がいたがその後輩は結局周りのことを考えすぎて病んでしまっていた

 

僕はその逆で生まれつき人と違うことは個性なのだと思って生きてきた

 

だからむしろ人と合わせることの方が苦手だ

 

あのアーノルド・シュワルツェネッガーも言っていた

 

The worst thing I can be is same as everybody else

 

彼も人と同じようなことをしていては差をつけることができないと思い、若い頃は人一倍努力をし、ジムで5,6時間もトレーニングをしていた

 

しかもトレーニング中は常に笑顔であったらしい

 

その後、世界最高峰のボディビル選手権であるミスターオリンピアで7連続優勝という史上初の成績を収めた

 

人と異なることをすることは自分らしく生きることであり、自分の才能を発揮できると思う

 

また岡本太郎は日本のことをこう言及していた

 

日本という国では、オリジナリティーを持つことが許されない。積極的に生きようと思っても、周り中から足を引っ張られる。それは、日本の道徳観からきている。』

 

と述べていた

 

どうやら日本の凝り固まった完璧主義は昔から同じだったらしい

 

また、日本のサラリーマンについてもこう言及していた

 

結果がまずくいこうがいくまいがかまわない。むしろ、まずく行った方が面白いんだと考えて、自分の運命をかけていけば、命がパッと開くじゃないか。何かを貫こうとしたら、体当たりする気持ちで、ぶつからなければ駄目だ。』

 

岡本太郎の言葉は現代に生きる日本人の背中を押してくれるような言葉が多い

 

日本人は何かと完璧を求めてしまう

 

しかし、その完璧に生きることが日本人を生きずらくしていると思う

 

失敗を恐れて行動できずにいる人が多いと思う

 

岡本太郎が言っているように何かを貫こうとしたら、体当たりする気持ちでぶつからなければ駄目かもしれない

 

また、結婚に関してもこう述べていた

 

僕は、結婚という形式が好きじゃない。男と女の関係は、証明書を登録し、形式的に枠に嵌められるようなものではない。一人の男性は、全ての女性にとって、友達であり、影響を与え合う存在であるし、一人の女性は、全ての男性にとって、つながりうる存在であるはずなのだ。しかも、男の存在の仕方、女の存在の仕方、その双方が結びついて初めて、広がりのある”世界観”が形成されると思う。』

 

確かにこの考えは一理あると思った

 

必ずしも結婚することが正解でもないしそれが幸福への道かと問われたらそうでもない気がする

 

世の中には結婚する人もいれば離婚する人も数多くいる

 

結婚という枠線を超えるだけでそこには本来あるべき純愛というものはない気もする

 

本当の純愛は形式なんかに当てはめなくても成り立つものではないかとも思う

 

本来はその延長線上に子孫繁栄という道があるんじゃないかと思う

 

その結婚という形式があることにより本来あるべき純愛を邪魔しているかのように思える

 

なので恋愛と結婚は別々に考えること方が正しいかもしれない

 

岡本太郎は「結婚は人生の墓場」だと述べていた(笑)

 

まさかこの本から岡本太郎の恋愛観について言及されているとは思っていなかった

 

あっという間にこの本を読んでしまったが、この小さな文庫本には本来あるべき人間の人生観を岡本太郎が教えてくれるようだった